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ブログ・コラムこんにちは!設計部の河野です。
「どの会社も“高断熱・高気密”で、違いがわからない」。
家づくりのご相談で、よく聞くお悩みです。
家の性能を決める部分は、完成すると壁や床の向こうに隠れてしまいます。
今回は、北信で建築中の住まいの骨組みの写真で、その中身をご紹介します。
■断熱・気密
断熱の施工は、断熱パネルと「すき間の処理」が要です
柱の間に、工場製の断熱パネル(SWパネル)をすき間なくはめ込んでいます。
【写真:壁一面のSWパネル。「断熱材60年無結露保証」の印字】

壁の中の結露(壁内結露)は、断熱性能の低下や柱・土台の傷みにつながります。
当社が使用する断熱材には「断熱材60年無結露保証(SW工法)」の長期保証が付きます
ただ、断熱材以上に大切なのが「つなぎ目」です。
【写真:天井と壁の取り合い。白いシーリングと黒い気密テープ】

パネルと柱のすき間はシーリング材で、梁の角など複雑な部分は気密テープでふさいでいます。
天井にもパネルを入れ、壁と天井の断熱をとぎれさせません。
すき間の量は「C値」(小さいほど高気密)で測ります。
当社のお住まいの平均C値は0.18㎠/㎡。この家も完成前に測定します。
■空調
空調のダクトは、断熱の内側の天井と壁の中を通っています
完成後に見えるのは、各部屋の吹出口だけ。ダクトはすべて断熱の内側に収めています。
この写真はLIXILの全館空調「エコエアFine」です。
断熱等級6以上の高断熱住宅向けで、冷房4.0kW/暖房4.5kWの1機種のみ。
先ほどの断熱・気密があるからこそ、小さな機械1台で家全体をまかなえます。
【写真:2階天井。分岐部から各部屋へ伸びるダクト】

部屋ごとに分岐:必要な風量に合わせ、本数と経路を図面段階で決めています。
保温材を巻く:夏の冷気によるダクト表面の結露を防ぎます。
断熱の内側を通す:運ぶ途中で熱が逃げないようにしています。
【写真:壁の中を縦に下りるダクト】

ダクトの通り道は、間取りの段階で確保しないと無理な曲げや遠回りが生じます。全館空調の良し悪しは、設計の段階でほぼ決まります。
基礎断熱の床下は、「家の内側」になっています。
床下を外気にさらさず、基礎ごと断熱材で囲む方法です。
【写真:床を張る前の床下。水色の断熱材と赤・青の配管】

床下が室内に近い温度に保たれるため、氷点下が続く北信でも水道管が凍りにくくなります。1階の床も冷えにくく、全館空調とも相性の良い方法です。
配管が基礎を貫通する穴や、基礎と土台のすき間は、発泡ウレタンでふさいでいます。冷気や虫の入口をつくらないための処理です。
基礎断熱ではシロアリ対策もあわせて計画します。
■窓と吹抜計画
吹抜と大きな窓は、冬の日差しを家の奥まで届けます
断熱・気密がしっかりした家なら、吹抜は寒さの原因ではなく「日射の通り道」になります。
【写真:1階・2階に縦に並ぶ大きな窓】

【写真:2階から見た吹抜】

この家では、1階と2階の窓を縦にそろえて吹抜を設けました。冬の低い日差しが、2階の窓から吹抜を通って1階まで届きます。夏の高い日差しは、軒や庇でさえぎります。
全館空調と組み合わせることで、1階と2階の温度差も小さく抑えられます。
断熱パネルと柱のすき間が、ふさがれているか
ダクトが無理に曲がらず、断熱の内側を通っているか
配管が外壁や基礎を貫通する部分が、処理されているか
床下の断熱材が、すき間なく続いているか
大きな窓の上に、夏の日よけが計画されているか
断熱、ダクト、床下、窓。毎日の暖かさや光熱費、家の寿命を左右するのは、
完成後には見えないこれらの部分です。
松村デザイン建築事務所では、
北信エリア(中野市・飯山市・山ノ内町・小布施町・須坂市・長野市ほか)と新潟県妙高市で、随時ご覧いただける構造見学会を開いています。
図面ではわからない「家の中身」を、よろしければ現地でご覧ください。
次回は11月に開催予定しています。
楽しみにしてください。