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ブログ・コラムこんにちは!松村デザイン建築事務所 企画デザイン部の関口です。
急に寒くなってきましたね。野沢温泉は来週から気温がマイナスになる日もあるようです。
寒さが本格化する季節になると、ニュースや健康情報でよく耳にする「ヒートショック」。
入浴中の事故というイメージが強いものの、実は家の中のさまざまな場面で起こりうる身近なリスクです。
そして、その多くは住まいのつくり方で軽減できます。
このコラムでは、ヒートショックの基礎知識と、住宅でできる対策をご紹介します。
目次
ヒートショックとは、急激な温度差によって血圧や脈拍が大きく変動し、心臓や血管に負担がかかって
体に悪影響が出ることをいいます。
血圧が急に上下することで、心筋梗塞や脳梗塞、不整脈などを引き起こすことがあり、
特に動脈硬化が進みやすい持病のある方や高齢の方は注意が必要です。
入浴中に亡くなる方の数は交通事故による死者数を上回るともいわれ、
ヒートショックが関係する事故で亡くなる方は年間で1万人を超えるとの推計もあります。
気温が下がる冬場に集中して発生することも分かっています。
ヒートショックと聞くと浴室を思い浮かべがちですが、暖かい場所から寒い場所へ移動するたびに、
体は温度差にさらされています。たとえば次のような場面です。
つまり、ヒートショックの根本的な原因は「家の中の温度差」にあります。
だからこそ、住まいそのものの温熱環境を整えることが、もっとも本質的な対策になります。

ヒートショック対策の基本は、家全体を暖かく保つ「断熱」です。
屋根・外壁・床・天井にしっかり断熱材を入れると、室内の熱が外へ逃げにくくなり、
暖房していない廊下や水回りとの温度差が小さくなります。
冬は暖房の熱の多くが窓などの開口部から逃げるとされるため、特に窓まわりの対策は効果的です。
アルミサッシの単板ガラスは熱を伝えやすく、冬は冷気が室内に流れ込む原因になります。
樹脂サッシや木製サッシ、複層ガラス(ペアガラス)、Low-E複層ガラスなどの断熱窓に替えるだけでも、
室温の安定感は大きく変わります。
既存の窓の内側にもう一つ窓を設ける「内窓」は、リフォームでも取り入れやすい方法です。
国や自治体の補助制度が用意されている場合もあるので、検討の際は最新の情報を確認してみてください。
新築の場合は、間取りの段階から温度差を意識することが大切です。
トイレや浴室・洗面脱衣所を居室の近くにまとめたり、寝室からトイレまでの動線を短くしたりすると、
寒い場所を通る距離が減ります。
また、家全体の断熱・気密性能と暖房計画をあわせて考えると、暖かさを保ちやすくなります。
特に寒くなりやすい水回りには、個別の暖房設備が有効です。
部屋ごとに暖房する方法では、暖房していない場所との温度差がどうしても生まれます。
全館空調や、各部屋に暖房を行き渡らせる計画にすれば、廊下や水回りも含めて温度のムラを小さくできます。
一般に、冬の室温は18℃を下回らないようにすることが望ましいとされており、
この水準を一つの目安にしておくとよいでしょう。
| 場所 | 起こりやすい状況 | 住まいでの対策 |
| 浴室・脱衣所 | 暖かい居室から寒い脱衣所へ、さらに熱い湯船へ | 浴室・脱衣所の断熱、小型暖房、浴室暖房乾燥機、窓の断熱化 |
| トイレ | 就寝中や起床直後、冷えた空間での排泄 | トイレの断熱、小型ヒーター、寝室の近くへの配置 |
| 廊下・階段 | 暖かいリビングから寒い廊下へ移動 | 家全体の断熱・気密、間仕切りの工夫、廊下への暖房 |
| 寝室 | 暖かい布団から冷えた室内へ | 寝室の断熱、タイマー付き暖房、窓の断熱化 |
住宅の改修や新築はすぐにはできなくても、日々の入浴習慣を見直すことでリスクは下げられます。
ヒートショックは、「寒さを我慢する暮らし」から生まれるリスクです。
断熱・窓・間取り・設備を見直して家の中の温度差をなくすことは、事故の予防だけでなく、
冷暖房の効率が上がることによる省エネや、毎日の快適さにもつながります。
家族がこの先もずっと健やかに暮らせるよう、「あたたかさ」を住まいの大切な性能として考えてみませんか。
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