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パントリー収納、奥行きで失敗しないために

――「何を、どのくらいの奥行きで」収納するかを決めるコツと、設計時に見落としがちなポイント

新築やリフォームでパントリーを計画するとき、多くの人がまず考えるのは「広さ」です。
しかし実際に使い始めてから後悔しやすいのは、広さよりも「奥行き」の設計ミスです。
奥行きが浅すぎれば収納したいものが入らず、深すぎれば奥のものが取り出しにくくなり、
結局デッドスペースになってしまいます。
今回は、パントリーに何を収納するかによって必要な奥行きがどう変わるか、
そして設計段階で見落とされがちなポイントについてまとめました。

1. 収納するモノ別に見る、必要な奥行きの目安

パントリーの奥行きは一律に決めるのではなく、「そこに何を置くか」を
先に決めてから逆算するのが失敗しないコツです。代表的な収納物ごとの目安は次の通りです。

収納するもの目安の奥行きポイント
調味料びん・缶詰・レトルト食品20〜25cm奥行きを浅くして可動棚にすると、奥に隠れず一覧性が高まる。
ラップ・アルミホイル・ジップ袋15〜18cm薄型の棚や扉裏収納との相性が良い。デッドスペース対策にもなる。
米びつ・2Lペットボトル・ストック飲料35〜40cm2Lペットボトルは高さも約30cmあるため、棚板の間隔も要確認。
炊飯器・ホットプレート・フードプロセッサーなど家電40〜45cm放熱スペースとコンセントの位置を必ず確保する。
段ボール・水のケース買いストック45cm以上床置きゾーンとして棚を作らず土間的に確保すると使いやすい。
ゴミ箱(可燃・不燃・資源など分別)35〜45cm蓋の開閉、フタを引き上げる動作分のプラス奥行きが必要。

このように、パントリーの中でも「浅い部分」と「深い部分」を意図的に混在させることで、
無駄なく収納できます。
すべてを同じ奥行きで統一してしまうと、浅いものを深い棚に収納して奥が無駄になったり、
逆に深いものが入りきらなかったりします。


2. 設計時に見落としがちなポイント

① ゴミ箱スペースの確保

パントリー計画で最も見落とされやすいのがゴミ箱の置き場です。
キッチンの床下収納や隅に何となく置く前提で進めてしまい、
いざ完成すると分別用のゴミ箱が増えて入りきらない、というケースが非常に多く見られます。

  • 分別数は将来的に増える前提で、幅にゆとりを持たせる
  • 蓋を上に開けるタイプは、上部にプラスで10〜15cm程度の可動域が必要
  • キャスター付きゴミ箱は、引き出す動線分の手前スペースも確保する
  • 生ゴミ用は換気や臭い対策として、扉の通気や換気口の位置も検討する

② コンセントの位置

パントリー内に家電を収納する計画がある場合、コンセントの数と位置は
着工前に必ず確定させておく必要があります。
後から増設するのは壁の仕上げによっては大掛かりな工事になりがちです。
炊飯器やホットプレートなど発熱する家電は、扉を閉めた状態での熱のこもりにも注意が必要です。

③ 可動棚のピッチと耐荷重

棚板の間隔(ピッチ)を固定にしてしまうと、背の高い調味料や2Lボトルが入らないことがあります。
可動棚にしておく、あるいは一部だけ間隔を広めに設計しておくと、
購入する商品が変わっても対応しやすくなります。
また米や飲料などは重量があるため、棚の耐荷重や取り付け金具の強度も確認しておきたいポイントです。

④ 扉・通路のクリアランス

開き戸にするか引き戸にするかによって、必要な手前スペースは大きく変わります。
開き戸は扉が開いた状態でも人がすれ違えるか、隣接する冷蔵庫の扉と干渉しないかを事前に確認しましょう。
通路の奥行きだけでなく、扉の可動域を含めた「実効スペース」で考えることが大切です。

⑤ 照明と換気

パントリーは奥行きがあるほど、奥まで光が届きにくくなります。
人感センサー付きの照明を天井や棚下に設置すると、両手がふさがっていても点灯でき便利です。
また、米や乾物などを保管する場合は湿気がこもらないよう、扉に通気スリットを設けたり、
換気経路を確保したりする工夫も見落とされがちです。

3. まとめ

パントリー収納は「広ければ広いほど良い」というものではなく、
何をどのくらいの奥行きで収納するかを具体的にイメージすることが失敗しないための第一歩です。
特にゴミ箱、コンセント、可動棚のピッチ、扉のクリアランスは、間取り図だけを見ていると
見落としがちなポイントです。
設計の初期段階で「実際に何を、どこに、どのくらいの奥行きで置くか」をリストアップしておくことで、
住み始めてからの使い勝手が大きく変わってきます。


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